新着情報 News

元銀行「融資課長」の行政書士が教える~『法定相続情報証明制度』ってナニ?その④

2017年05月26日

今回は、「その③」でも出てきた「法定相続情報一覧図」について、詳しく見ていきたいと思います。

【 2 】「法定相続情報一覧図」とは何か?また交付してもらうためには、どんな手続きが必要なのか?

「法定相続情報一覧図」とは、被相続人に係る法定相続情報を記載した書面のことです。相続手続きで有効となるのは『認証文付き法定相続情報一覧図の写し』で、交付を受けるためには、管轄する登記所に対し一定の書類を提出することが必要です。

(1)法定相続情報証明制度では、法定相続人が誰なのかを証明する「一覧図」が重要になります。そしてこの法定相続人の一覧図は「法定相続情報一覧図」と呼ばれており、この証明書をもらうための手続きの流れは以下の様になります。

 

[ 法定相続情報証明制度の手続きの流れ ]

(ア)申出(法定相続人または代理人)

①~1 戸除籍謄本等を取得

①~2 法定相続情報一覧図の作成

①~3 申出

(イ)確認・交付(登記所)

②~1 登記官による確認、法定相続情報一覧図の保管

②~2 認証文付き法定相続情報一覧図の写しの交付、戸除籍謄本等の返却

(ウ)利用

③   各種相続手続きへの利用

※「不動産登記規制の一部改正(案)の概要」より抜粋

 

(2)まず申出人予定者のほうで、被相続人の生まれてから死亡するまでの戸除籍謄本、被相続人の最後の住所を証する書面、相続人の戸籍謄本などを集めることになります。

※これらは今まで通りに集めればよい。

(3)次に申出人のほうで、「法定相続情報一覧図」を作ることになります。なお、相続関係の専門家である行政書士等に依頼すれば、戸籍謄本等も効率よく集めてもらえますし、「一覧図」に近い内容の「相続関係説明図」を作り慣れているので、安心して任せることができます。

(4)「法定相続情報一覧図」は、戸除籍謄本等に記載された基本情報に基づいて作成されるため、相続放棄をした相続人がいたり、遺産分割協議で遺産をもらわない相続人がいた場合には、記入が必要になります。

(5)作成が完了したら、登記所に申出を行なうことになります。その申出が行えるのは、「相続人」「その代理人」「当該相続人の地位を相続により承継した者」に限られます。

(6)前述の申出人は、被相続人の本籍地もしくは最後の住所地、または申出人の住所地などを管轄する登記所の登記官に対して申出を行なうことになります。

(7)申出の際には、「申出書」を登記所に提出します。その「申出書」には、申出人の氏名・住所・連絡先および被相続人との続柄、利用目的や必要な交付通数、申出年月日などを記載する必要があります。

※この段階で、必要な証明書の通数をきちんと確認しておくことが大切です。

(8)さらに、この「申出書」には、作成した「法定相続情報一覧図」とともに、作成するために取得した被相続人の生まれてから死亡するまでの戸除籍謄本や、被相続人の最後の住所を証する書面、相続人の戸籍謄本などを添付して提出することになります。

(9)提出された書類を登記官が点検・確認し、登記所で「法定相続情報一覧図」を保管します。そのうえで、証明書という形で『認証文付き法定相続情報一覧図の写し』が交付されます。

(10)この『認証文付き法定相続情報一覧図の写し』は、もとになった「法定相続情報一覧図」の内容に間違いがないことを証明する『認証文』が付いたものになります。また、交付の際には、提出した戸除籍謄本なども返却されます。

(11)ちなみに、この「写し」には、被相続人に係る法定相続情報や登記官の認証文の他に、「登記官の氏名」「交付日」「作成日」「作成者の氏名・住所」などが記載されます。

(12)法定相続情報としては、被相続人の氏名、生年月日、最後の住所地および死亡年月日、ならびに相続開始時における同順位の相続人の氏名、生年月日および被相続人との続柄等が記載されます。

(13)なお、この「写し」の交付にあたっては、手数料は徴収されません。この点は、申出人にとっては利用しやすいのではないかと思われます。

(14)そして、この『認証文付き法定相続情報一覧図の写し』があれば、戸除籍謄本やその他の書類一式の代わりとして、各種相続手続きに利用することができることになります。